解明されていないことも多い顎関節症
口を開くと、「コキッ」というような音がする方はいませんか。
また、顎のまわりがだるい、筋肉が痛い感じがするなどの症状がある方は、顎関節症かもしれません。
顎関節症は、放置していると「口が開かなくなる」、「かみ合わせに問題が出てくる」、「頭痛や肩こりなどを起こす」こともあります。
治療をすれば、急性の症状なら数カ月で治癒する場合もありますが、慢性化してしまうと長期間の治療を必要とすることもあります。
顎関節症は男性よりも女性に多く、日本人の多くに顎関節症の症状があるといわれています。
そのメカニズムの多くは不明で、歯ぎしりや日中の姿勢、かみ合わせなど、さまざまな原因によって起こると考えられています。
顎関節周辺に異常を感じたときはそのままにせず、当院にご相談ください。
Contents目次
こんなお悩みありませんか?
- 顎関節症に悩んでいる
- 歯ぎしり・食いしばりをしている
- 顎の痛みに悩んでいる
- 片側だけでかんでしまっている
- 顎関節症の原因を知りたい
- 歯医者で治療したい
顎関節症について
顎関節症とは
顎関節症とは、顎関節の痛み、その周辺の筋肉の痛み、 関節の雑音、開口障害などの顎の運動の異常をすべて含めてそう呼ばれています。
顎関節症は4つのタイプに分けられます。
Ⅰ型: 筋肉の異常
Ⅱ型: 関節靭帯の異常(顎関節の痛みとされることもある)
Ⅲ型: 関節円板の異常
Ⅳ型: どれにも当てはまらないもの
この4つのどれかに当てはまるかで治療方法も変わります。
顎関節症のおもな症状
●咀嚼筋を主とするもの
顎の開閉にはさまざまな筋肉が使われています。
とくに顎関節症の症状のなかで痛みが起こりやすい部分は、咬筋というえら部分にある筋肉、 側頭筋というこめかみあたりにある筋肉です。
歯ぎしりや食いしばりなどによって、過度な力がかかり続けると、筋肉に痛みが生じることがあります。
また、顎関節自体を痛めていても筋肉に負担がかかるため、咬筋や側頭筋が痛みだす場合もあります。
この筋肉の痛みは、頭痛や耳の痛みとして認識されることも多いといわれています。
咬筋や側頭筋が痛みやすいおもな筋肉ですが、力がかかり続ける状態や、負担が取り除けない状態でいると、首や肩の痛みにもつながるため注意が必要です。
●関節靭帯を主とするもの
顎関節にはいくつかの靭帯があります。
その靭帯を傷めてしまうことで顎関節症の症状が発症することがあります。
「固いものを食べる」、「歯ぎしりをする」などした結果、足の捻挫と同じような症状が現れるといわれています。
関節円板の異常に比べると割合は少ないですが、安静が必要です。
●関節円板を主とするもの
顎関節症の症状のうち、関節円板の関するものがもっとも多い症状であるといわれています。
これは顎関節内にある、関節円板というクッションの役割をするものが前にずれることで起こります。
関節円板の異常の初期症状は、「コキッ」という音です。
この音は、下顎の骨が前にずれた関節円板に引っかかり、そのあと正常な位置に戻るときに鳴り、クリック音とも呼ばれています。
症状が進むと、関節円板がさらに強く変形し、下顎の骨は前に出ることができなくなるため、大きな口を開けづらくなります。
さらにステージが進むと関節円板は機能を失い、骨と骨が接した状態で開口運動を行うことになります。
骨と骨が触れ合う状態にまでなると、その周辺が炎症を起こし始めるといわれています。
それにより、下顎頭といわれる骨の頭部分が変形してしまうことがあります。
本来持っている咬合機能に障害が出ることも多く、 症状が重くなる前に治療が必要です。
●そのほか
骨の変形により顎関節症の症状が出ることもあります。
変形性関節症や関節リウマチ、 変形性関節炎など、骨の病気が顎関節に現れることによって顎関節症を発症することがあります。
また石灰化といって身体の組織内のカルシウムが顎関節に沈着することにより、開口が困難になる病気もあります。
こんな方は顎関節症に注意
歯ぎしり・食いしばり・ストレス
精神的なストレスが強くかかると、顎関節症を引き起こす可能性があります。
歯ぎしりや食いしばりも顎関節症を引き起こしますが、 歯ぎしりや食いしばりの大きな原因の1つがストレスだといわれています。
歯ぎしりや食いしばりのある方は、 早い段階で歯医者にかかることをおすすめします。
ストレスによる「筋肉の緊張」や「よく眠れない」、「特別に緊張した」などの状態も顎関節症を引き起こす可能性があります。
頬杖、うつぶせ寝などの外的要因
頬杖をつく、うつぶせ寝をするなどの慢性的な外的な刺激によって、顎関節症が引き起こされるケースもあります。
頬杖やうつ伏せ寝などはくせとして身についていることが多く、 それを毎日繰り返すことで顎関節の負担になり、顎関節症の発症につながります。
また、外的要因の1つに、管楽器やヴァイオリンなどの演奏も含まれます。
片側だけでかむ
片側だけでかむくせがある方も注意しましょう。
左右の筋肉をバランスよく使うことでかみ合わせも整いますが、片方だけでかむと片方の筋肉だけが発達することになります。
その結果、「かみ合わせが悪くなる」、「 筋肉のアンバランスによる疲労が起こる」などして、 顎関節症につながります。
歯科治療後
歯医者で治療を行った際、かみ合わせの高さが変化すると、顎関節症につながる場合があります。
歯はとても動きやすく、仮の詰め物や歯を入れているだけだと、対合歯が伸びくる場合や、左右の歯が動く場合があります。
そのため、本物の詰め物を入れたときは、型を取ったときの歯の位置と微妙に変わってしまうことも考えられます。
その結果、きちんと型を取れていても、かみ合わせの悪さにつながることがあります。
歯の高さをしっかり相談して調整し、顎関節症にならないように注意しましょう。
日常で行える顎関節症の対処法
ストレスを軽減する
自分で行える対処法として、ストレスを軽減させることが挙げられます。
歯ぎしり・食いしばりをなくし、顎関節の負担をなくすためにはストレスに対処することが必要です。
休息、適度な気分転換を生活に取り入れてみましょう。
日常生活のくせを改善
片側でかむ、頬杖をつくなどのくせのある方は、改善しましょう。
当院では、顎関節症につながるくせを改善できるような生活指導も行っています。
当院での
顎関節症に対するアプローチ
確かな診断
当院では確かな診断が行えるように、 さまざまな方向からアプローチしています。
まず患者さまに、症状がどのように始まり、変化したかお聞きします。
現在どのような症状にお困りなのかについてもお尋ねします。
触診や視診などを用いて口の中、関節円板の様子も診察します。
レントゲン撮影を行い、それでもわかりにくい部分は、歯科用CT によって立体的に顎を観察することによって調べることができます。
また必要に応じて模型を作製し、かみ合わせの状態も検査します。
当院での実際の治療
歯医者で行える一番の治療法は、マウスピースを使用していただくことです。
患者さまお一人おひとりの口腔にあわせた形でマウスピースを作製します。
一般的には上顎のみで、ハードタイプとソフトタイプがあります。
マウスピースを入れるメリットは、次のとおりです。
・歯ぎしり食いしばりの力を弱める
・歯や筋肉、顎関節の保護につながる
市販のマウスピースも売られていますが、歯医者でつくったものは歯医者で調整が可能なため、より違和感なく使用することが期待できます。
またレーザーや電気刺激で筋肉の血流量を増やし、痛みの改善を図る方法もあります。
かみ合わせの治療を行うこともありますが、推奨されないという意見もあり、 必要に応じてご選択いただける形をとっています。
よくある質問
-
「コキッ」という音がします。
顎関節症でしょうか。 -
そのような音がする場合、顎関節症の可能性があります。
関節円板という、関節を覆っているものが正しく機能していないことが考えられます。
今は痛みがなくてもそのうち痛みが出始めるようになるかもしれません。
-
歯ぎしりをしていると
顎関節症のリスクが上がるのですか。 -
歯ぎしりはとても強い力を顎関節と周囲の筋肉にかける傾向があります。
そのため顎関節症のリスクは、歯ぎしりをしてない方よりも高いと考えられます。
-
顎関節というよりは、
周囲の筋肉が痛む感じがします。 -
顎関節症は複合的な原因で起こります。
顎関節周囲の筋肉の緊張によって起こることもあるので、注意が必要です。
-
顎関節症かなと思ったら
できることはありますか。 -
まずは歯医者にご来院ください。
ご自宅で行える対処法をお伝えいたします。
-
片方だけ顎関節症になることはありますか。
-
あります。
片側だけでかむ、片方だけで頬杖をつくなどのくせが影響している可能性があります。
Doctor's messageドクターメッセージ
顎関節症を発症した約7割の方は1年以内に症状が軽減していくといわれていますが、症状が1週間以上改善しない場合は、受診を検討してください。
適切な治療やケアを行わないと、悪化する恐れがあります。
顎関節症の症状は、重大疾患ではないため軽視しがちですが、将来を考えると改善が必要になります。
顎関節症にはいくつか種類があり、状態に合わせて治療法も異なるため、当院でぜひチェックを受けてみてください。
エス歯科クリニック横浜みなとみらい院 院長
首藤 真一
最適かつ高精度な治療を
みなさまに
エス歯科グループでは、豊富な知識と経験を積んだドクターが
あなたに合った最適かつ高精度な治療を提供いたします。
機能的治療から審美的治療までお口に関するお悩みは何でもご相談ください。
監修者情報
- エス歯科クリニック 横浜みなとみらい 院長 首藤 真一
- 資 格:歯科医師
出身大学:国立九州大学
▼メッセージ
「エス歯科グループでは他院で難しいといわれた症例あるいは、失敗した症例でも数多く成功させてきました。
その医療技術を神奈川全域、ひいては日本全国の歯でお困りの方に提供するため、アクセスしやすい横浜みなとみらいの地を選び開業しました。
皆様の歯にとって「最後の砦」になるべく、先進の医療技術、最先端の医療設備を駆使して治療に臨みます。
他院で難しいといわれた場合でもぜひ相談にお越しください。
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